先日、基本情報技術者試験の合格発表があり、無事に私の受験番号も載っていました。
これを機に私がどのように独学を進めたのかを書いてみようと思います。
タイトルにもある通り私はIT未経験者です。
パソコンは人並みに使えますが、ITに関する専門的な知識はありませんでした。
ただし、趣味でプログラムを書いてはいます。
したがって、この記事の対象者は
- IT技術者ではない
- 基本的なプログラミングができる
方になります。
プログラムが全く分からないという方 へ
まずはpaizaラーニングでPythonの勉強をしてみてください。
会員登録すれば基礎的な講座は無料で受けられます。
Pythonは初心者にもとっつきやすい言語です。
paizaラーニング で慣れたらぜひ自分のパソコンで環境構築をし、好きなものを作ってみてください。
ある程度プログラミングになれたら、またこの記事に戻ってきてくださいね。
1.用語の勉強
最初の1か月は基礎固めです。
私は「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」という本を1通り読みました。
※特に理由が無ければ最新版をご購入ください。
この本は、ITに関する技術や用語をイラストを使って分かりやすく解説しています。
初心者であっても、書かれている内容が全く分からないということはないはずです。
この本を読むときに大事なのは、「分からない部分はサラッと流して、とにかく1度通読する」ことです。
どのみち1回読んだだけですべてを覚えて理解するなんて不可能です。
ぜひ気楽に読んでみてください。
分からないことはネットで検索したくなるかと思います。
それ自体は実力アップのために大事なことですが、やりすぎて深みにはまらないようにしてください。
計画はマクロからミクロへ
「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」は辞書並みの厚さがあるため、読み切る前に挫折する可能性があります。
それを避けるため、まずは「○○日(例えば2週間)以内に読み切る」というマクロ目標を立ててください。
次に、マクロ目標を達成するためのミクロ目標(1日に〇〇ページまたは〇章読む)を決めてください。
すると1日で達成すべき目標が明確になるため、ぐっと取りかかりやすくなります。
ちなみに、私は就寝前に読んでいました。
理由は、寝る直前に見たものは記憶に残りやすいとされているからです。
2.午前問題の演習
「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」を1通り読み終わったら、さっそく午前問題の演習を始めてしまいましょう。
演習には過去問道場(午前)というサイトを使います。
学習履歴を活用するため、必ずユーザー登録をしてログインした状態で使ってください。
1ヶ月たつとログインしなおさなければならないので注意。
ログインしたら、最新回から順番に解いていってください。
最終的には10回分も遡れば十分でしょう。
最初のうちは全く解けないと思いますが、それで問題ありません。
そもそも「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」に載っていない部分もあるのですから、分からない問題があって当然です。
重要なのは、正解でも不正解でも解説をよく読むことです。
そして、あいまいな点は「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」やインターネットで調べてください。
特に、なんとなくで正解した問題は要注意です。
必ず解説を読み、各選択肢がなぜ不正解(または正解)なのか分かるようにしてください。
同じ問題を繰り返し解くと記憶の定着に効果的です。
例えば、過去4回分を解いたらまた最初から解き直すというような感じです。
必要に応じて、学習履歴の機能を使って不正解の問題だけを解くこともやってみてください。
こうした学習を続けていくと、やがて正解率が上がっていきます。
最終的には、問題を読んだら反射で解けるくらいのレベルを目指してください。
3.午後問題(アルゴリズムとプログラミング以外)の演習
午前問題の正答率がある程度上がってきたら、午後問題の演習を始めます。
午後問題でも過去問道場(午後)を使います。
紙に印刷されていないと解きにくいと思うかもしれませんが、本番でも問題はパソコンに表示されます。
ぜひこの段階から慣れておいてください。
午後問題は問題文が長文読解レベルの長さですが、基本的には午前問題の内容の応用です。
問題文をよく読めば解けるようになっていますし、解説をよく読めば納得できるように作られています。
ですから、午後問題も午前問題と同様にひたすら過去問を解き、問題と解答のパターンを身につけていってください。
その際、答えを覚えるのではなく、解き方を覚えるようにしてください。
ただし、この段階では「データ構造及びアルゴリズム」は解きません。
次項にあるとおり、別の参考書で基礎固めをします。
また、あくまで私の場合はですが、
- 情報セキュリティ
- ハードウェア
- ソフトウェア
- データベース
- ネットワーク
- ソフトウェア設計
にしか取り組みませんでした。
マネジメント系は全く未知の分野でとっつきにくかったのと、計算問題が煩雑だったからです。
3.アルゴリズムの基礎固め
基本情報技術者試験において、アルゴリズムはかなりの難問です。
そのうえ配点が高いため、重要な攻略対象です。
私は午後問題の演習と平行して「基本情報技術者 大滝みや子先生のかんたんアルゴリズム解法 ~流れ図と擬似言語~」という本を使い、基礎勉強をしました。
※特に理由が無ければ最新版の購入をお勧めします。
丁寧に解説されているうえ、一般的なアルゴリズムが網羅されているため、初見の問題にも応用しやすい内容だと思います。
私は1通り問題を解いた後、最後の章だけ3回解き直しました。
アルゴリズム問題では、変数に格納されている値の変化を把握することが重要です。
そのため、必ず自分の手で変数表を書き、どの段階でどんな値が入っているのかを確認するようにしてください。
最初は時間がかかるし面倒ですが、必ず慣れて早くなっていきます。
どうか焦らないでください。
4.午後問題(アルゴリズムとプログラミング)
「基本情報技術者 大滝みや子先生のかんたんアルゴリズム解法 ~流れ図と擬似言語~」でアルゴリズム問題の基本が分かったら、過去問道場(午後) で演習してください。
ここでも1回で全て解ける必要はありません。
同じ問題に繰り返し取り組むうちに実力が付いてきます。
なお、過去問道場は試験問題の反映が参考書よりも遅いです。
最新の過去問を解きたい場合には、「基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集 (情報処理技術者試験)」の購入をおすすめします。
※購入の際は版と収録されている試験回をよく確認してください
5.タイムアタック
ある程度問題になれたら、解答時間を意識して解いてみてください。
参考までに、私の1つの試験回あたりの最終的な目標解答時間は
- 午前問題:1時間
- 午後問題:1時間30分
でした(午後問題の解答数は6~7問)。
本番では緊張や不安から解答時間が長くなることを見越し、練習では目標時間を短めに設定していました。
午後問題の戦略
午後問題には選択問題があります。
そのうちの問2~5からは2問に解答する必要がありますが、どれを選ぶべきでしょうか?
それについて、私の意見を述べます。
おすすめの優先順位は次の通りです。
- データベース
- ソフトウェア・ハードウェア
- ソフトウェア設計
- ネットワーク
データベースは、SQLの基本的なルールさえ知っていればあとはフィーリングでなんとかなりやすいです。
なぜなら、命令文が英語に似ているからです。
問題文自体も比較的易しめです。
ソフトウェア・ハードウェアは過去問と似た問題が多いです。
問題自体も比較的易しく、繁雑な計算問題もあまりありません。
時にはすごく簡単な問題が出ることもあるので、ぜひ選択肢に加えてください。
ソフトウェア設計は上2つと比べると難しいですし、問題文も比較的難解です。
しかし、専門的な内容を問われることは少なく、問題文をよく読んで冷静に考えれば解ける問題が多いです。
長文読解のようなつもりで取り組んでみてください。
ネットワークは専門知識を要する問題が多い印象です。
また、回線のつながりやアドレスの表記などがややこしく、慣れていないと解きにくいと思います。
慣れればある程度は解けるようになりますので、私はバックアップ要員のつもりで勉強しました。
実際の試験では、自分が勉強していた分野がそもそも出題されなかったり、非常に難易度が高かったりといった不運に見舞われることがあるため、可能な限り上記の4分野すべてを勉強しておくことをお勧めします。
試験日程について
基本情報技術者試験は「午前問題」と「午後問題」の2つから構成されています。
しかし、この「午前」と「午後」はあくまで試験の名前であり、「午前問題」を午後に受けることもできますし、「午後問題」を午前に受けることもできます。
さらには、「午前問題」と「午後問題」を別の日に受験することも可能ですし、「午後問題」を先に受験することもできます(ただし、「午前問題」の日程を予約してからでないと「午後問題」の予約ができません)。
ちなみに、私は試験を2日に分けました。昼食のことを考えるのが嫌だったので。
なお、土日や人気の時間帯はすぐに予約が埋まってしまうので、早めの予約をおすすめします。
試験料の支払いはクレジットカードが便利ですよ。
ご紹介した参考書のまとめ
・「基本情報技術者 大滝みや子先生のかんたんアルゴリズム解法 ~流れ図と擬似言語~」
・「基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集 (情報処理技術者試験)」
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