今回はS2S製エアコッキングガン P99のカスタムを5つ(+おまけで1つ)まとめてご紹介します。
S2S P99とは?
エアコッキングガンでありながら、ホールドオープンやコッキングインジケーターが再現されているおもしろいエアガンです。

銃本体の説明や分解法については下の記事を参考にしてください。
S2S ワルサーP99にスライドストップスプリングを追加【エアコッキング】
カスタマイズ
バックプレートを外しやすくする
分解時にはスライド後部のプレートを外さなければなりませんが、これが非常に固いです。

そこで、プレート裏側の突起を削って着脱をしやすくしました。

バックプレートのひび割れ防止
銃の後部にはコッキングインジケーターが収まる金属パーツがありますが、コッキングのたびにこれがバックプレートに勢いよくぶつかります。

マガジンの錘を除去
マガジンにはとても大きな鉛のウエイトが入っており、かなりの重量アップになっています。
これではうっかりマガジンを落とすと大破しかねなません。
そのため錘を取り外すことにしました。
マガジンバンパーを外し、上の隙間から細いもので押し出せば外れます。特に接着されている様子はなく、プラの弾力と摩擦力で保持されていたようです。

これで気軽に空マガジンを床に落とせますね。
刻印彫り
この銃には「WALTHER」の刻印がどこにも入っていません。おそらくライセンスの問題でしょう。
そこで、スライドの前方部分に自分で彫刻しました。ついでに修正液でホワイトも入れています。

彫刻には断面が三角形になるように削ったミシン針を使いましたが、この方法は下のサイトに書かれていた方法を参考にしたものです。
ちなみに使っているのは針と言っても、ミシン針の先端を角断面に削ったのをピンバイスに取り付けて彫り易くしとります。
出典:オラガバニスト:アラスカンに刻印を・・・
この方が仰っている針の形状はおそらく外科手術で使う「角針」のことだと思われます(一般的な裁縫針は「丸針」)。
セレーションの追加
スライドにはもとからセレーション(滑り止め)の溝があります。しかし幅が狭く、スライド後部にはレバー類の突起がないためコッキング時に滑りやすいです。
そこでスライド後端に0.5㎜のプラバンをプラリペアで接着し、指が引っかかりやすくしました。

プラリペアはプラスチックを溶かして強力に接着するため、力をまともに受ける部分でも安心して使えます。
滑り止めのアイディアは東京マルイのハイキャパ D.O.Rのデザインを参考にしました。
プラ板は黒く塗装しました。もう少し凝った形状にすればよかったかも。

これだけでも滑り止めにはかなり効果があります。特に、オーバーハンドでのコッキング(下の写真参照)が格段にしやすくなりました。

追記(2020.2.7)
3Dプリンタで、きちんとしたスライドグリップを作ってみました。

おわりに
ご紹介したカスタム内容はほとんどが簡単なものですが、実際にやってみると愛着がわくのでおすすめです。
S2S P99にはこのほかにもいくつかカスタマイズがありますので、ご興味があれば関連記事(この記事の一番下)もぜひご覧ください。すべてを実践すれば、この銃の不満点はほぼなくなるはずです。
おまけ:自作サイレンサーアタッチメント
3Dプリンターでこんなものを作ってみました。

これはクラウン製エアコキのサイレンサーをP99に装着するためのアダプターです。微妙にねじがあっておらず、銃口との隙間も少し大きいですが下の写真のように取り付けられます。

このサプレッサーはプラスチック製のため、銃身への負担が少なそうです。
サイレンサー自体にも消音材を追加する加工をしています。詳しくは下の記事をご覧ください。
クラウン ボディーガード380のサイレンサーに消音材を追加
P99カスタム記事
S2S ワルサーP99にスライドストップスプリングを追加【エアコッキング】
コメント
本当に詳しいですね。ところでジョー・ヒダキさんの記事に書かれているものはエアガンですか、それともエアソフトガンですか?全く明るくないものですみません。
ヨーロッパ撫子さん
コメントありがとうございます。
「エアガン」とは日本の法律でいう「空気銃」を、「エアソフトガン」は「airsoft gun」または「soft air gun」を指すものでしょうか。
でしたら、当ブログで紹介しているものはすべて日本の法律に則った「エアソフトガン」です。
日本のものは諸外国と比べて威力がかなり低く抑えられており、プラスチック製の弾しか使えません。有効射程は40~50mがせいぜいといったところです。
ご説明ありがとうございます。エアガンもエアソフトガンもおそらく見たことがないので妙な質問で申し訳ないですが背景を理解しておいた方が、ジョー・ヒタギさんの高度な記事を理解しやすいかと考えた次第です。撫子
ヨーロッパ撫子さん
妙な質問だなんてとんでもないです。コメントを頂けてうれしく思いました。
今後ともよろしくお願いします。