さて、自作PC用のパーツ選定もいよいよこの記事で最後です。
最後の記事では、「人によっては必須ではないけど、あれば便利」なパーツをご紹介します。
前の記事はこちら。
【スリムケースでハイスペックPCを自作する】シリーズのまとめ(目次)記事はこちら。
補助ストレージ
最近の動画やゲームは何かとサイズが大きいため、メインストレージに加えて補助ストレージもあると安心です。
私のメインストレージはSSDですが、補助ストレージはバックアップ用途にも使うつもりなのでHDDにしました。
新たに購入したのではなく、家に転がっていたものを流用しています。
ハードディスクは、流用される場合も購入される場合も
- 容量
- データ転送方式がSATA3か
- ディスクの健康状態
を確認してください。
容量については、最低1TBは確保しておくと安心できます。
データ転送方式については、最新がSATA3なのです。
旧規格より転送速度が早いため、あえてSATA3を使わない理由はないでしょう。
これらを踏まえると、私が今から購入するならウェスタン・デジタル製を選びます。
ウェスタン・デジタルは記憶装置の名門メーカーです。
記憶装置は安さだけで選ぶより、名の知れたもののほうが信頼性や保証の面で安心できます。
ディスクの健康状態については、CrystalDiskInfoという監視ソフトが有名です。
中古品はもちろんのこと、新品であっても必ず確認をおすすめします。
バックアップについて
Windows10には標準で『ファイル履歴』というファイルの世代管理システムが搭載されています。
これは、一定時間ごとにPC内のファイルを複製し、間違って編集した時などに元に戻すための仕組みです。
しかし、私の環境では不具合が頻発し、まともに機能しませんでした。
そのため、『ファイル履歴』の代替としてBun Backupというソフトを使っています。
SATAデータケーブル
今回選定したマザーボード(ASRock H370M Pro4)にはSATA データケーブルが2つ付属しています。
しかし、ケーブルはSSD・HDD・光学ドライブのそれぞれで使うため、組み込むパーツの数によっては買い足す必要があります。
私は下のような下L型・ラッチ(ロック)付きのケーブルを購入しました。
ケーブルを選ぶ際には、必要な長さをよく検討してください(上のケーブルの長さは50㎝)。
また、ケーブルの先が
- ストレート
- 上L型
- 下L型
の3種類あります。
上でご紹介したケーブルは、片方が下L字・もう片方がストレートです。
このように、PCケース内での取り回しを検討して
- ケーブルの長さ
- コネクタの形状
を選ぶ必要があります。
実際、私がPCケースを交換した際には、上L字型のSATAケーブルを新しく買い足すことになりました。
ことの顛末は、こちらの記事の『3.5インチハードディスクの設置』・『光学ドライブの設置』の項に書いています。
光学ドライブ
最近では、光学ドライブをPCに組み込むことが少なくなりました。
なぜなら、外付けの光学ドライブが十分に高性能になったからです。
それでも必要なときにいちいち外付け光学ドライブを挿すのは面倒なので、私は組み込むことにしました。
光学ドライブを選ぶ際には、
- フルサイズかスリムタイプか
- 対応ディスク(Blu-rayの何層まで対応しているか)
を確認すると良いでしょう。
選ぶべきサイズについては、基本的にPCケースに依存します。
5.25インチオープンベイがついていればフルサイズの光学ドライブを設置できますし、スリムタイプ用のベイしかなければスリムタイプを使います。
耐久性の問題から、状況が許すのであればフルサイズをおすすめします。
対応ディスクについては、ご自分の使い方に合わせてお選びください。
確証が持てない方は、なるべく最新のディスクに対応しているもののほうが安心でしょう。
私が選んだ光学ドライブはPioneer BDR-209BKです。
が、現在では新しいモデル(BDR-212BK)が出回っているため、そちらのほうをおすすめします。
BDR-212BKは、CD・DVD・Blu-ray(ベーシックモデルは2層まで、BDXLメディア対応モデルは4層までに対応)の読み書きに対応しています。
さらに、ソフト付モデルではPowerDVDとPower2Go8が付属。
私もソフト付きモデルを購入したのですが、PowerDVDで再生するとフリーソフトよりも画質が良くなったので驚いたものです。
なお、私はSATAの電源端子がショートするというトラブルに見舞われました。
修理記録などはこちらの記事をご覧ください。
※いくつかバリエーションがあるため、購入時にはよくご確認ください。
スピーカー(ブザー)
スピーカーとは、PCの電源を入れた後、マザーボードが正常に起動した場合に音を鳴らす装置です。
このような形状をしています。
無くてもパソコンは動きますが、あるとトラブルの原因究明に役立ちます。
例えば、電源を投入したのにパソコンが正常に起動しない場合を考えてみます。
この時にもしスピーカーが正常に鳴っているなら、少なくともマザーボードやパーツの問題ではないと判断できます。
スピーカーはケースに付属していることもあるのでご確認ください。
ただし音がショボいこともあるので、不満なら買い足すのもありです。
OS
見落とされがちですが、自作PCの場合は自前でOSを用意する必要があります。
ただし、前のPCからデータを引き継ぐ人は不要です。
Windows10を引き継ぐ方は、Windows7などからアップグレードしたものの場合は旧バージョンのライセンスキーを要求されることがあるのでご注意ください。
Windows10の場合は32bitと64bitがありますが、今では32bitを使う意味はほとんどありません。
32bitではメモリが4GBまでしか認識されませんし、64bitでしか動かないソフトも多くなってきたからです。
そのため、特段の事情がなければ64bitをお使いください。
USBフロントパネル
PCケースによっては3.5インチオープンベイを備えているものがあります。
そこには、USB端子やカードリーダーなどを付け足すことができます。
私のおすすめはアイネックスの『3.5インチベイ USB3.0/2.0フロントパネル PF-004A』です。
PCケースの3.5インチ オープンベイに、USB 3.0とUSB2.0を2つずつ増設できます。
青のコネクタがUSB3.0、白がUSB2.0です。
SDカードリーダーなどを組み込むのも良いのですが、USBのほうが汎用性が高いのでおすすめです。
カードリーダーはUSB式のものが100円ショップにも売っていますし。
PCケースに組み込む
ご紹介したパーツを全て組み込むとこのようになりました。

その後、PCケースも交換しました。

PCケースの詳細やパーツの組み込みについてはこちらの記事をどうぞ。
ここまでお付き合いくださった方、長い間ありがとうございました。
自作PCの楽しさやコツが少しでも伝わったのなら幸いです。
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