今回ご紹介するのは、戦車・大砲・ミサイルなどの陸戦兵器の仕組みや技術を分かりやすく紹介した本です。
著者は元陸上自衛隊武器学校長なので、信頼性は折り紙付き。
感想
本書では、陸上で使用される兵器の仕組みや技術について、図入りで詳しく解説されています。
著者が陸上自衛隊関係者ということもあり、防衛装備品の調達や安全保障についての見解も随所に書かれています。
そのため、安全保障問題について考える一助にもなります。
陸上兵器が主役のため、車両に関する技術が多く紹介されています。
そのため、車が好きな人にとっても面白い本だといえるでしょう。
一例をあげると、
- カーブをスムーズに曲がれるように動力を配分する仕組み
- タイヤの空気圧を調整して不整地走破性を高める技術
といった、車に関する知識を思いがけず得ることができました。
そのほか、
- 砲身のゆがみを検知する技術
- 遠心力を利用した砲弾のバッテリー兼安全装置
- 光ファイバーを使った有線ミサイル
- 大砲の煙が戦車の車内に逆流しない仕組み
といった兵器ならではの独特な技術が多く紹介されており、とても興味深く読めました。
「そんなこと知って何の役に立つのか」と言われるかもしれません。
しかし、兵器がどういった仕組みで動いており、どのような弱点があるのかを知ることは、安全保障に関するニュースを深く読み解く助けになると思います。
もちろん、機械や車が好きな方にとってはとてもおもしろい本であると断言できます。
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