今回は2冊の絵本をご紹介します。
どちらの本でも、「大人」になるための心得が50個ずつ紹介されており、まさに教科書のような絵本になっています。
感想
これらの絵本では、見開きページに1つの心得とその解説が書かれる構成になっています。
心得を表した絵も載っているため、こどもにも理解しやすいことでしょう。
これらの本で言われている「大人」とは、『よのなかルールブック』では「メシが食える大人」、『生きかたルールブック』では「ヤワじゃない大人」と定義されています。
ここから分かるように、これらの本は「良い大人になりましょう」といった道徳的なものではなく、もっと現実的・合理的な内容なのです。
2つの本はそれぞれ監修者が異なりますが、目指すところはどちらも、誤解を恐れずに言えば「楽に生きられる大人」だと思います(私の理想とするところです)。
心得の中には
- 足ることを知る
- 努力を続ける
といったおなじみのものから、
- 自分の気持ちにぴったりくる言葉を探す習慣をつける(合う言葉を追求することは考え方を研ぎ澄ますことにつながるため)
- 直感を磨く、信じる
- 自分はどんな時にうれしくてどんな時にいやな気分になるのか、自分自身をよく知る
といった少し珍しいものもあります。
珍しいとは言っても奇をてらったものではないため、素直に納得できることばかりでした。
特に、
人にきびしくするときは、一気におわらせる。人にやさしくするときは、じっくり時間をかける。
という言葉には思わずはっとさせられたものです。
子供向けとは言いつつも、大人が読んでも人生の指針が得られるような内容です。
思わず、「子供のうちに読みたかったなぁ」と思ってしまいました。
おまけ:おすすめボカロ曲『贖罪』
よのなかルールブックを読んでいるときに傘村トータさんの『贖罪』を思い出したのでご紹介させてください。
生きていれば必ず出会うであろう様々な後悔が美しい歌声で歌われており、身につまされるような思いが湧き上がる名曲です。
私が好きな歌詞は、
ごめんなさいを言わなかったこと
ごめんなさいを簡単に言ったこと
ありがとうを言わなかったこと
ありがとうを勝手に期待したこと
です。
二度とこんな後悔をしないよう、一日一日を大切に生きていこうと思わせる重みがあります。
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